せき外来
咳が止まらない、咳が長引くなどの症状にお困りではないですか?当院では、咳について診断・治療に努めています。
呼吸器専門医として、他院より紹介いただいた咳や痰などの患者さんを多く診療してきました。危険な疾患が隠れていないのか、その咳が本当に病気として治療すべき咳なのか、そこまで踏み込んで診断いたします。
呼吸器内科
Medical
MEDICAL
咳が止まらない、咳が長引くなどの症状にお困りではないですか?当院では、咳について診断・治療に努めています。
呼吸器専門医として、他院より紹介いただいた咳や痰などの患者さんを多く診療してきました。危険な疾患が隠れていないのか、その咳が本当に病気として治療すべき咳なのか、そこまで踏み込んで診断いたします。
呼吸機能検査と呼吸NO検査で診断します。
気管支喘息は10-20人に1人はかかっていると言われており、成人喘息は中高年に発症(初発)することが多い病気です。治療は主に、吸入治療を行います。夜間や早朝の咳、喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼー)を伴う呼吸困難などの症状がよく見られます。
気管支喘息の原因は喫煙や大気汚染などの非アレルギー性のもの、ダニやハウスダストなどのアレルギー性のものに大きく分類されます。なお、遺伝によるものもあるのでまずは原因を明らかにすることが大切です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、主に喫煙者に多い疾患です。長引く咳、痰、呼吸困難を症状とします。この疾患は、細い気管支が狭くなり閉塞してしまうことで肺での酸素交換ができなくなり、呼吸筋で一生懸命に呼吸をしても呼吸ができていない苦しい状態になる病気です。よく、肺炎や難治性の真菌症(カビ)感染、気胸など合併し急激な病状の進行や致命的な状態になることもあります。
喫煙や有害物質を長期間吸入することが主な原因です。喫煙者の20%が慢性閉塞性肺疾患を発症します。有害な物質を持続的に吸入すると、細い気管支や肺が破壊され、穴だらけの肺となります。
最初は、階段や坂道で呼吸が苦しくなり進行すると酸素吸入をしなくては生活ができない状態となります。慢性的に、咳や痰が認められます。肺炎も高頻度に合併します。
過去あるいは現在に喫煙歴があり、慢性的に咳、痰、歩行時などの呼吸困難があれば慢性閉塞性肺疾患を疑います。
生活と症状の改善、運動と活動能力の改善、病気の進行の抑制、増悪予防、合併症の早期発見とその治療が目標となります。
感染による気管支炎や肺炎を合併し診断と治療を誤ると、呼吸機能はさらに低下してしまいます。感染初期の診断と治療を早期に行うことが重要です。
当院では、感染初期の*抗菌薬の処方や吸入剤の増量、時にはステロイド内服などを行い肺機能の維持を行います。平時の治療は、この閉塞した細い気管支を吸入薬や内服で広げます。当然、禁煙も重要となりますが、さらに、食事や運動も治療として重要です。重症度や患者さんの背景にもよりますが、苦しいから運動しないというのは間違いです。積極的な治療を行います。
【用語】
*抗菌薬:一般的には抗生物質と言われる薬剤です。肺炎、腸炎、尿路感染症などを引き起こす細菌に対する治療薬です。
感染による肺炎は、さまざまな細菌(一般細菌、結核菌、非結核性抗酸菌、真菌)やウイルスの気道感染が原因となります。症状は、発熱、咳、痰、胸痛や呼吸困難です。インフルエンザウイルス感染の後に肺炎を発症する方が多く存在します。インフルエンザ治療後も発熱が続く時は、受診し肺炎の確認をしましょう。また、インフルエンザウイルス感染の治療はタミフルなどの抗ウイルス薬ですが、細菌性の肺炎を合併する可能性が高い患者さんには当院では細菌感染予防に抗菌薬を処方します。新型コロナウイルス感染症による肺炎は、特徴的な像を認めます。当院では、コロナウイルスの迅速抗原検査(15分で結果)をまず行います。病状、接触歴や職業歴なども考慮し、必要時は高感度のPCR検査(1~2日)も行います。
採血、尿検査、レントゲン検査でほとんどの肺炎診断が可能ですが、時に非感染性の肺炎との鑑別が困難な場合もあります。治療は、それぞれの細菌やウイルスに合った治療を行います。検査で診断が困難なときは、2種類の抗菌薬を同時に内服することもあります。また、中等症以上の肺炎では抗菌薬の点滴で治療を行います。肺炎の診断は、下記の非感染性の肺炎も含め多岐にわたるため診断に苦慮することも間々見受けられます。呼吸器内科の得意とする分野ですので相談してください。
感染以外の原因あるいは原因不明の肺炎が存在します。好酸球性肺炎、薬剤性肺障害、間質性肺炎、過敏性肺炎など多くの疾患があります。
診断には、採血、レントゲン、*気管支鏡検査などが必要です。治療は、原因(内服薬、カビなど)の暴露を避けることや、原因となる疾患(膠原病など)の治療やステロイド治療となります。
高度な診断力と治療経験が必要です。感染性の肺炎との鑑別も非常に重要となります。当院では、気管支鏡以外の検査が可能です。また、必要時は私が木曜日に非常勤で勤務する春日部市立医療センターの呼吸器内科とも連携して気管支鏡検査などさらに高度な検査を行います。
【用語】
気管支鏡検査:胃カメラと同様に気管支内をファイバースコープで観察し、組織採取などを行います。原因不明の肺炎、肺腫瘍、細菌や真菌などの鑑別診断に用いる検査です。
最近、増加している疾患です。やせ型の女性に特に多く認められます。これら抗酸菌症は結核の仲間ですが、人には伝染しません。一方で、内服治療はやや効果が低く完治が難しい疾患です。
この疾患は、他の真菌(カビ)や細菌も合併しやすく、この新たな感染の合併により肺が荒廃して慢性的に呼吸が苦しい状態に陥ることもあります。これら進行をさせないためには、定期的にレントゲンや採血を行い炎症の進行が認められるときは、非結核性抗酸菌症、真菌(カビ)、一般細菌による悪化か判断し、それぞれの治療を行うことが重要となります。
当院における非結核性抗酸菌症の治療ですが、若年~中年の方には進行を遅らせるために内服治療を積極的にお勧めしています。一方、高齢の方は、治療薬の副作用もありますので重症度と進行速度により内服治療をするか経過観察となるかを判断します。
私は、肺がんのリスクが高い患者さん(現在かつ過去の喫煙者、慢性的な肺病変を持つ方)は、毎年1回は胸部CT検査を行っています。
健診で、腫瘍マーカーの検査などを行っていますが、早期の発見はCT検査が最も有用です。私は今まで多くの早期がんを診断し根治治療につなげています。喫煙者や健康診断をしばらくしていないなど、心配な方は一度ご相談ください。