生活習慣病はその名の通り、生活習慣が原因になっている病気の総称です。悪化していても、自覚症状のない「沈黙の期間」が長いためにそのまま放置しがちです。そして、ある日突然に心筋梗塞、手足の麻痺が生じる脳卒中などが起こることがあります。
当院では、内服治療、運動や食事療法などを行っています。
生活習慣病
Medical
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生活習慣病はその名の通り、生活習慣が原因になっている病気の総称です。悪化していても、自覚症状のない「沈黙の期間」が長いためにそのまま放置しがちです。そして、ある日突然に心筋梗塞、手足の麻痺が生じる脳卒中などが起こることがあります。
当院では、内服治療、運動や食事療法などを行っています。
日本で高血圧の方は4,300万人と、生活習慣病の中では最も患者数が多い病気です。一方で、高血圧なのに治療を受けていない有病者の数は1,850万人いるといわれています。高血圧は、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、心臓病や腎臓病など、寿命を大きく左右する病気の原因です。重症の高血圧の場合、脳卒中には8.5倍、軽症でも3.3倍もかかりやすいという研究結果があります。
まずは自分の血圧がどのくらいか知ることから始めましょう。家庭血圧計を購入し、家庭血圧を測定しましょう。高血圧の治療は診察室血圧より家庭血圧を参考に進めていきます。また、血圧を測る際は、以下に注意してください。
分類 | 診療室血圧 | 家庭血圧 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
収縮期血圧 | 拡張期血圧 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |||
正常血圧 | <120 | かつ | <80 | <115 | かつ | <75 |
正常高値血圧 | 120-129 | かつ | <80 | 115-124 | かつ | <75 |
高値血圧 | 130-139 | かつ/または | 80-89 | 125-134 | かつ/または | 75-84 |
Ⅰ度高血圧 | 140-159 | かつ/または | 90-99 | 135-144 | かつ/または | 85-89 |
Ⅱ度高血圧 | 160-179 | かつ/または | 100-109 | 145-159 | かつ/または | 90-99 |
Ⅲ度高血圧 | ≧180 | かつ | ≧100 | ≧160 | かつ | ≧100 |
血圧は「130」を目安にして予防することが大事です。130mmHg台の段階で相談していただければ、生活習慣を改善し薬を飲むのを避けられます。とくにタバコを吸う方、糖尿病や腎臓病を合併している方は、早めの対策が必要になりますので受診するようにしましょう。
血液中にコレステロールが増えると、血管の内壁に沈着してこぶを作り、血管がかたくなります。これが動脈硬化です。動脈硬化が進むと血管の中が狭くなって血流が悪くなり心筋梗塞や脳梗塞をきたします。コレステロールが高いだけで、これらの疾患に2~3倍程度かかりやすくなります。
また、中性脂肪も増えると間接的に動脈硬化を進行させ、コレステロール同様にこれら疾患の原因となります。
糖尿病になると、糖が血液中に溢れ返ってしまいます。高血糖が続くことで血管を傷つけ、血管障害や動脈硬化が進行します。この血管の障害により、網膜症、神経障害、腎機能障害を起こしてしまうので注意が必要です。
「高尿酸血症」とは尿酸値が7.0mg/dl以上のことをいい、それ自体では自覚症状はありません。尿酸が高い状態が続くと、尿酸の結晶が関節にたまり炎症がおきます。これを「痛風」といいます。痛風による関節の炎症は、足の親指の付け根などに起こりやすく、相当な痛みとなります。
発作自体は消炎鎮痛剤などの治療で1週間~10日で落ち着きますが、そのまま放置すると関節のコブ(痛風結節)、腎機能障害や尿路結石のリスクを高めます。尿酸の結晶は、血清尿酸値が6.8mg/dl以上で析出するといわれているので、余裕をもって6.0mg/dl以下に保つことが治療の目標です。
まずは原因となる生活習慣がないかを確認し、改善できるところがあれば頑張って改善してみましょう。高尿酸血症をお持ちの方は、肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病を合併している方も多いため、あわせて食事運動療法などを指導していきます。何度も痛風発作を繰り返している方や、なかなか尿酸値に改善が見られない方には内服治療を提案します。